はじめて家を購入する時に、最も皆さんが心配するのが住宅ローンです。特に、2026年からは金利が上昇する傾向にあるというニュースをよく目にします。住宅の平均取得価格も都内ですと1億円を超えることは、めずらしいことではなくなってしまいました。
2026年、日本でのマイホームづくりに欠かせない「住宅ローン控除」が大きな節目を迎えます。CFPとして20年間以上、日々多くの方の家計相談をお受けする中で感じるのは、「制度の情報を集めて、自分にフィットするものをフル活用することが、理想の暮らしへの近道になる」ということです。
現在、国は「地球にやさしい住まい(ZEH)」や「大切に使い継がれる中古住宅」をこれまで以上に力強く応援しようとしています。今回は、家計のプロの視点から、2026年の改正で注目すべきポイントを、初めての方でも安心して読み進められるよう、ポイントを絞って分かりやすくお伝えします。
そもそも「お金が戻る」ってどういうこと?
住宅ローン控除でお金が戻る仕組みは、皆さんが国や自治体に納める(または給料から引かれる)「税金」が一部還付されるものです。具体的には、以下のようなことになります。
- 所得税が返ってくる: 会社員の場合、毎月の給料から天引きされている「所得税」が、手続きをすることで銀行口座に直接振り込まれます(これを還付と呼びます)。
- 住民税が安くなる: 所得税だけでは返しきれないほど控除額が大きい場合、翌年に払う予定の「住民税」がその分安くなります。
- いくら戻るの?: 毎年、年末時点のローン残高の0.7%にあたる金額が、納めるべき税金から差し引かれます。ただし、自分がその年に納めた税金の額が上限となります。
例えば、年末の住宅ローン残高が、3000万円だったとしましょう。そうすると、以下のように計算します。
3000万円✕0.7%=21万円(ただし、所得税の納付金額以下となります。)
所得税を10万円納付した場合は、計算上は21万円の還付を受けられる結果であっても、10万円が上限。
【結論】2026年からは「ZEH」と「中古住宅」が圧倒的に有利!
2026年からの新制度では、「どれだけ地球にやさしいか(省エネ性能が高いか)」が、おトクに住むための最大のカギになります。2025年までとの違いを一覧表で見てみましょう。
住宅ローン控除の主な変更点一覧(子育て・若者夫婦世帯の場合)
| 住宅のタイプ | 2025年まで | 2026年から |
| ZEH(高性能な家) | 借入限度額 4,500万円 | 引き続き手厚くサポート |
| 普通の省エネの家 | 借入限度額 4,000万円 | 限度額が3,000万円に減少 |
| 中古住宅(省エネ) | 最大控除 210万円 | 最大 約410万円にアップ! |
| お金が戻る期間(中古) | 10年間 | 13年間に延長! |
| 省エネじゃない新築 | 原則対象外 | サポート打ち切り(0円) |
| 使える最小の家の広さ | 50㎡(約30畳)以上 | 40㎡(約24畳)以上からOK |
「ZEH(ゼッチ)」じゃないと損をする理由
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、断熱をしっかりし、太陽光発電などでエネルギーを創ることで、家で使うエネルギーを実質ゼロにする家のことです。
2026年からは、このZEH水準の家はしっかり守られますが、「普通の省エネの家」はローン控除の対象となる金額の上限が1,000万円分も減ってしまいます。また、「省エネ性能が全くない新築住宅」にいたっては、住宅ローン控除が一切受けられなくなり、戻ってくるお金は0円になります。
家選びに役立つ「ZEH設備」と「専門用語」
ZEHにするための設備
- 断熱: 高性能な断熱材、冬暖かく夏涼しい「複層ガラス」の窓
- 省エネ: 高効率なエアコン、LED照明、お湯を賢く沸かす「エコキュート」など
- 創エネ: 太陽光発電システム(※屋根が小さい家などは「ZEH Oriented」という基準で太陽光発電なしでも認められます)
性能を表す3つの数字
- UA値: 家の熱の逃げやすさ。数字が小さいほど優秀。
- BEI: 基準の家よりどれだけ省エネか。数字が小さいほど優秀。
- エネルギー削減率: 普通の家よりどれだけエネルギーを減らせたか。数字が大きいほど優秀。
中古住宅のリフォームにはいくらかかる?
「今ある中古住宅をZEHにしたい」という場合、断熱リフォームなどが必要です。一般的には300万円〜500万円以上かかることが多いです。
一見高く感じますが、2026年からの新ルールで戻ってくる税金が増えることや、毎月の電気代が安くなることを考えると、長く住むなら賢い選択になります。
まとめ:これからの賢い選択
2026年以降に家を買うなら、以下のポイントを意識しましょう。
- 「ZEH」などの高性能な家を選ぶ: 税金がたっぷり戻り、光熱費も安くなります。
- 「質のいい中古住宅」をリフォームする: 2026年からの新ルールでサポートが激増します。
- 「40㎡以上」の基準を活用する: 都会のマンションなど、一人暮らしや共働き夫婦も使いやすくなります。
「いつ、どんな家を買うか」で、家族の将来の貯金額が大きく変わります。ぜひ、お家の人と一緒に「おトクで快適な家」について話し合ってみてくださいね!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
以上
