【CFP解説】将来「負動産」にしない土地・立地選定|戸建て派必見

 家を建てるときや購入するときは、どうしても建物のデザインや間取りに目が行きがちですよね。しかし、長い目で見ると実は「土地選び」こそが最も重要だということをご存知でしょうか。

土地を選ぶ時のお悩み
  • 「せっかくマイホームを買ったのに、将来売れないかもしれないと不安…」
  • 「子どもに負の遺産として残したくない」
  • 「土地選びの何が正解なのか、基準がわからなくて迷っている」

 このようなお悩みをお持ちの方も多いはずです。実は、多くの人が重視する「建物」は、時間が経てば価値が下がっていき、最終的には価値がゼロになることも珍しくありません。

 私はCFP(認定ファイナンシャルプランナー)として、20年以上にわたり建築・不動産コンサルティングを行ってきました。これまで数多くの物件を見てきた経験から断言できるのは「建物が古くなっても土地(立地)の価値が落ちなければ、資産としての価値は守り続けられる」ということです。

 そこで今回は、建物価値がゼロになっても「売れる土地」を選ぶための、土地・立地選定で失敗しないポイントを解説します。この記事を読むことで、資産価値が落ちにくい土地・立地を見極める力が身につき、将来の「負動産」リスクを最小限に抑えるための具体的な選定方法がわかります。

目次

建物価値ゼロでも売れる!将来「負動産」にしないための土地の選び方

 土地選びの急所:土地の価値は「再調達性」と「流動性」で決まる

「土地の価値ってどうやって決まるの?」という疑問、とても鋭いですね。土地の価値を決めるのは、大きくわけて「また手に入るかどうか(再調達性)」「どれくらい人気があって、すぐに売れるか(流動性)」の2つです。

「再調達性(さいちょうたつせい)」=「似たものを手に入れる難しさ」

「再調達性」とは、簡単に言うと「同じような条件の土地を、もう一度手に入れようとしたときに、どれくらい大変か?」ということです。

 たとえば、東京のど真ん中の駅前にある土地を想像してください。そこは、もう新しい土地が生まれることはありませんし、空いているスペースもほとんどありませんよね。 「ここが欲しい!」と思った人がたくさんいても、もう新しく手に入れることができないから、値段は高くなります。

 逆に、山奥や何もない広い場所はどうでしょう。「ここが欲しい!」と思えば、隣の土地もその次の土地も、いくらでも似たような立地の土地が手に入ります。新しく手に入れるのが簡単なので、わざわざ高いお金を出す必要はありませんよね。

  • 「もう二度と手に入らない(代わりがない)」立地の土地ほど、価値が高い
  • 「どこにでもある」立地の土地は、価値が上がりにくい

これが再調達性の考え方です。戸建て住宅の土地選び・立地選定は、再調達性をよく見るようにしましょう。

「流動性(りゅうどうせい)」=「どれだけ早く現金に替えられるか」

「流動性」とは、「売りたいときに、すぐに買い手が見つかって、現金に変えられるか?」というスピードのことです。

 たとえ、ものすごく広い土地を持っていても、買い手が一生見つからなければ、それは持っているだけで税金がかかる「お荷物」になってしまいますよね。

  • 「みんなが住みたい場所」= 人気があるから、すぐ買い手が見つかる= 流動性が高い
  • 「誰も住みたがらない場所」= 買い手が見つからない= 流動性が低い

 流動性が高い土地は、「いつでも現金にできる」という安心感があるため、みんなが欲しがり、結果として価値が落ちにくくなります。戸建て住宅の土地選び・立地選定では、流動性も意思決定の重要な指標です。

土地・立地選定のキーポイントは「再調達性:希少性」と「流動性:人気」の掛け算

  1. 再調達性:「この場所って、代わりになる場所は他にあるかな?」
  2. 流動性 :「もし自分が大人になって引っ越すとき、他の人もここに住みたいと思うかな?」

 この2つが両方とも「バッチリ!」と言える土地・立地は、建物がどれだけ古くなっても土地・立地としての価値が残り続けるため、将来「負動産」になる可能性は非常に低いです。

 戸建て住宅を、将来的に負動産とせず「資産」として残すための最も大切な結論は、「誰がいつ見ても、すぐに次へ受け渡せる土地」を選ぶことです。つまり、再調達性×流動性が最大である土地・立地を選ぶことです。

 建物はあくまで「消耗品」と考え、土地・立地こそが「本丸」であるという意識を持ちましょう。どれだけ立派な家を建てても、立地が悪ければ将来的に買い手がつかず、維持費や固定資産税がかかるだけの「負動産」になってしまいます。

 土地・立地選定には、「再調達性×流動性」が重要なことを、もう一度、確認しましょう!

戸建て派|なぜ土地・立地選定では再調達性と流動性が重要なのか 

 不動産において、価値の構成は「土地」と「建物」に分かれます。しかし、木造住宅であれば築20年から25年ほどで、税務上の建物の資産価値はほぼゼロになります。

 つまり、将来的に家を売却する際、価格の大部分を占めるのは「土地代」になるのです。いくら建物にこだわり、数千万円かけてこだわりの家を建てたとしても、土地そのものに需要がなければ、売却時の価格は「土地代から建物解体費用を差し引いた金額」という厳しい現実が待っています。

 苦労して建築した建物は、解体費用という、できるだけ負担したくない出費に変身し、指値の口実にされてしまいます。土地・立地が良ければ、「指値をいれるのでしたら、他の方に売ります」と強気の交渉ができます。取引のときに、土地・立地が良ければ、優位にコントロールできるのです。

 だから、戸建て住宅を建築する土地を購入するときには、将来の売却を視野にいれて、再調達性と流動性を考慮して、土地・立地選定を行うことが重要なのです。

具体策:「負動産」にしないための「土地・立地選び」のチェックポイント

 将来的に売りやすい土地には、共通した特徴があります。以下の条件を満たす土地・立地を優先的に探しましょう。

チェック項目ポイント
土地・立地の利便性駅から徒歩8分圏内、または主要なバス停に近いこと。
道路付け敷地が接している道路の幅員が5メートル以上あり、駐車がスムーズか。また、私道(☓)、公道(◯)
土地の形状正方形や長方形に近い「整形地」。旗竿地や複雑な変形地は買い手がつきにくい。
周辺環境病院、スーパー、金融機関、学校が徒歩圏内にあり、生活インフラが整っていること。
ハザードリスク土砂災害や洪水浸水想定区域ではないこと。

 特に「道路付け」は非常に重要です。いくら広くて良い土地でも、道路が極端に狭かったり、接道義務を満たしていない場合は、建て替えが難しくなります。また、私道は公道とちがい、私道所有者から、工事の際に「承諾」をいただく必要があり、少々、面倒です。それが理由で資産価値は著しく低下します。

まとめ:後悔しない土地・立地選び|未来の買い手が欲しがる土地・立地の条件

 戸建て住宅を建築する、「土地・立地選びで失敗しないためのポイント」を振り返ります。

土地選びのポイント
  • 建物ではなく「土地・立地の価値」を最優先にする
  • 将来、誰が住んでも不便がない「再調達性」・「流動性」が高い土地を選ぶ
  • 土地の形状、道路付け、道路種別(公道・私道)、ハザードリスクを客観的なデータで確認する

 土地を購入して、家を建てるという行為は、未来の自分や家族、あるいは将来の買い手に対する大きな選択肢を与えることになります。「いま快適かどうか」だけでなく「将来も必要とされる場所か」という視点を持つだけで、あなたの家づくりは「負動産」から「資産」へと変わります。

新築と中古はどちらが有利?

 「新築・中古」、「マンション・戸建て」と検討内容が多いと思います。どれが、一番フィットするのかを検討中の方は、こちらの記事を参考にしてください。👇

 

 

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